講演内容
土壌をマトリックス(基質)としてとらえることは,物理(力学)的特性を表現するために重要である.これは,土壌の空間的な組織を明確にし,間隙,水分,溶質,生物相などの状態や変化の特徴を表現することができるためである.これまで,土壌は生成の過程によって性質が異なるために,成因や形態による分類学的な区分によって表現されてきた.また,質量による測定・分析技術の精度が高いために,質量を基準とした表現が適している.しかしながら,土壌を分類学的な区分のみで特性を表現することは十分ではない.これは,土壌の特性が空間的組織(マトリックス)に依存するためである.そこで,(1)土壌をマトリックスでとらえることの意義について説明をする.(2)土壌マトリックスに最も影響される水分特性について,実例を使い有効水分の概念について述べる.(3)土壌マトリックスにより異なる飽和・不飽和透水係数により土壌の透水について述べる.(4)そして,土壌のマトリックスと根の生育環境について話題を提供する.
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鈴木 壽(徳島大学工学部建設工学科地盤工学研究室)宛
Email suzuki@ce.tokushima-u.ac.jp FAX 088-656-7347