徳島県は,2001年3月に「徳島県の絶滅のおそれのある野生生物(徳島県版レッドデータブック)」を刊行した.絶滅のおそれのある野生生物として掲載された種は,哺乳類9種,鳥類74種,爬虫・両生類14種,淡水・汽水産魚類54種,昆虫類94種,昆虫以外の無脊椎動物108種,維管束植物814種となっている.これら絶滅危惧生物を保護・保全すること,また,これ以上の絶滅危惧生物を生み出さないようにすることは社会的な責務であり,さまざまな建設事業を計画・実施する際には,細心の注意を払わなければならなくなっていることは周知のとおりである.
今回の講習会では,「徳島県版レッドデータブック」の作成過程で中心的な役割を担われた徳島県立博物館の研究者の方々にお集まりいただき,「徳島県版レッドデータブック」の概要と,淡水・汽水産魚類,昆虫類,昆虫以外の無脊椎動物,維管束植物の実情と課題,また,「徳島県版レッドデータブック」を利用するにあたって留意すべき事項について御講演いただく.
● 主催:土木学会四国支部徳島地区・徳島保全生物学研究会